今回は、無人航空機操縦士資格(ドローン操縦士資格)を取得することのメリットについてお話しします。
1. 法的なメリット
・ 特定飛行における許可・承認の簡略化及び一部免除
特定の空域(人口集中地区や空港周辺など)や特定の条件下(夜間飛行、目視外飛行など)でドローンを飛
行させる場合、「国土交通省の許可・承認」が必要です。無人航空機操縦士資格を持つことで、これらの許可
申請がスムーズになり、信頼性が向上します。特に、国家資格(一等無人航空機操縦士や二等無人航空機操縦
士)を取得すると、許可・承認の一部が免除される場合があります(例:カテゴリー3=有人地帯での目視外
飛行やカテゴリー2B=人と物件の距離30m未満や夜間飛行等)。
・違法飛行のリスク回避
資格を持たずに無許可で飛行した場合、航空法違反により罰則(罰金や懲役)が科される可能性がありま
す。資格取得により、ルールを正しく理解し、違法行為を防ぐことができます。
2. 業務上のメリット
・仕事の幅が広がる
ドローン操縦士資格を持つことで、以下のような業務で活躍する機会が増えます
*空撮(映像制作、CM、映画、観光プロモーション)
*測量・点検(建築、土木、インフラ点検、農業)
*物流(ドローン配送の実証実験や実用化)
*災害対応(捜索救助、被害状況の確認)
国家資格は、レベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)に対応しているため、物流やインフラ点検など高
度な業務に参入しやすくなります。
・信頼性の向上
クライアントや企業にとって、資格保有者は「安全に操縦できるプロフェッショナル」として信頼されま
す。特に、公共事業や大規模プロジェクトでは、資格保有者が求められるケースが増えています。
・収入の可能性
ドローン関連の業務は専門性が高く、資格を持つ操縦士は高い報酬を得られる可能性があります。特に、測
量や点検、物流など技術的な分野では需要が高まっています。
3. 個人のメリット
・スキルアップと自信の向上
資格取得の過程で、ドローンの操縦技術や航空法、安全管理に関する知識が深まります。これにより、初心
者でも自信を持ってドローンを扱えるようになります。
・趣味の充実
趣味でドローンを飛ばす場合でも、資格があればルールを守りながら安全に楽しむことができます。また、
空撮やレースなど、趣味の幅が広がります。
・キャリアチェンジの可能性
ドローン業界は急速に成長しており、資格を取得することで新たなキャリアを築く足がかりになります。副
業やフリーランスとしての活動も視野に入ります。
4. 社会的・将来的なメリット
・成長産業への参入
ドローン市場は世界的に拡大しており、物流、農業、医療、インフラ管理など多岐にわたる分野で活用が進ん
でいます。資格を持つことで、この成長産業の一員として活躍できる可能性が高まります。
・安全意識の向上
資格取得には、安全管理やリスク評価に関する知識が求められます。これにより、ドローンを安全に運用す
る意識が身につき、事故やトラブルを未然に防ぐことができます。
・先見性の証明
ドローンは未来の技術として注目されており、資格取得は新しい技術やトレンドに敏感であることを示しま
す。これは就職活動やビジネス展開においてもプラスに働きます。
5. 国家資格と民間資格の違いによるメリット
・国家資格(一等・二等無人航空機操縦士)
*レベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)など、高度な業務に対応可能。
*許可・承認手続きの簡略化。
*企業や官公庁からの信頼度が特に高い。
・民間資格
* 比較的短期間・低コストで取得可能。
*趣味や初級レベルの業務に役立つ。
*ドローンコミュニティへの参加や情報交換の機会が増える。
※民間資格は2025年12月廃止となります。
最後まで読んで頂きありがとうございます。